
【要約】
【課題】
手動で加圧し、水を霧状に放水する初期消火に適した水噴霧式消火器具を提供する。
【解決手段】
水噴霧式消火器具は、水を収容する水収容部1と、この水収容部1の水を送出する水送出管部2と、この水送出管部2に前記水収容部1内の水を手動で加圧して供給する手動加圧供給部3と、前記水送出管部2と水を霧状に噴出するノズル部5とを連通接続する接続管部4と、前記ノズル部5からの放水を操作する放水操作部6を有する。
【選択図】図1
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
水を収容する水収容部と、この水収容部の水を送出する水送出管部と、この水送出管部に前記水収容部内の水を手動で加圧して供給する手動加圧供給部と、前記水送出管部と水を霧状に噴出するノズル部とを連通接続する接続管部と、前記ノズル部からの放水を操作する放水操作部を有することを特徴とする水噴霧式消火器具。
【請求項2】
請求項1記載の水噴霧式消火器具において、前記手動加圧供給部は、手動操作により前記水収容部内を加圧する加圧ポンプで構成されていることを特徴とする水噴霧式消火器具。
【請求項3】
請求項1記載の水噴霧式消火器具において、前記水収容部はペットボトルであり、前記水送出管部,前記手動加圧供給部,前記接続管部,前記ノズル部及び前記放水操作部は、前記ペットボトルに装着するスプレーヘッドに設けられていること特徴とする水噴霧式消火器具。
【請求項4】
請求項2記載の水噴霧式消火器具において、前記水収容部は、ポリ容器であることを特徴とする水噴霧式消火器具。
【請求項5】
請求項4記載の水噴霧式消火器具において、前記水収容部に運搬用の肩掛けを有することを特徴とする水噴霧式消火器具。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
本考案は、水噴霧式消火器具に関する。
【背景技術】
屋内で生じた火災による被害を最小限に留めるために、まだ火が小さな段階の消火に適した簡易的な消火器具として、例えば下記特許文献1に示す消火用バケツ(以下、従来例という。)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】 特開2017-213155号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の消火用バケツでは、スイング動作によりバケツ内の水を放出するため、出火箇所に目掛けて的確に放水することが難しいだけでなく、放出する水量を調整することが難しい。
さらに、このようなスイング動作は健常者にとっては容易であっても、高齢者や手足に障害を持つ者にとっては必ずしも可能とは言えないことから、上記従来例のような消火用バケツは万人向けではない。
初期消火は短時間に行う必要があることから、初期消火に用いられる簡易消火器は操作が容易であると共に、消火用の水を効率的に出火箇所へ放水できる構造であることが望ましい。
本考案はこのような事情に鑑み、容器に入った消火用の水を手動で加圧し、管を通じてノズル部へ達した水を霧状に放水する仕組みを有する初期消火に適した水噴霧式消火器具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。
水を収容する水収容部1と、この水収容部1の水を送出する水送出管部2と、この水送出管部2に前記水収容部1内の水を手動で加圧して供給する手動加圧供給部3と、前記水送出管部2と水を霧状に噴出するノズル部5とを連通接続する接続管部4と、前記ノズル部5からの放水を操作する放水操作部6を有することを特徴とする水噴霧式消火器具に係るものである。
また、請求項1記載の水噴霧式消火器具において、前記手動加圧供給部3は、手動操作により前記水収容部1内を加圧する加圧ポンプで構成されていることを特徴とする水噴霧式消火器具に係るものである。
また、請求項1記載の水噴霧式消火器具において、前記水収容部1はペットボトルであり、前記水送出管部2,前記手動加圧供給部3,前記接続管部4,前記ノズル部5及び前記放水操作部6は、前記ペットボトルに装着するスプレーヘッドSに設けられていること特徴とする水噴霧式消火器具に係るものである。
また、請求項2記載の水噴霧式消火器具において、前記水収容部1は、ポリ容器であることを特徴とする水噴霧式消火器具に係るものである。
また、請求項4記載の水噴霧式消火器具において、前記水収容部1に運搬用の肩掛け7を有することを特徴とする水噴霧式消火器具に係るものである。
【考案の効果】
本考案は上述のように構成したから、手動操作での簡易な消化活動が可能な水噴霧式消火器具となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の正面図である。
【図2】本実施例の使用説明図である。
【図3】本実施例のスプレーヘッドSの構造を示す概略説明図である。
【図4】本実施例の水収容部1にペットボトルを用いた概略説明図である。
【考案を実施するための形態】
好適と考える本考案の実施形態を、図面に基づいて本考案の作用を示して簡単に説明する。
本考案は、手動加圧供給部3を手動操作して水収容部1の水を水送出管部2と接続管部4を介してノズル部5から放水することができる。したがって、簡易な構成で初期消火が可能な規模の小さな火災に対して効率的な消火が可能となる。
【実施例】
本考案の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
水を収容する水収容部1と、この水収容部1の水を送出する水送出管部2と、この水送出管部2に前記水収容部1内の水を手動で加圧して供給する手動加圧供給部3と、前記水送出管部2と水を霧状に噴出するノズル部5とを連通接続する接続管部4と、前記ノズル部5からの放水を操作する放水操作部6を有することを特徴とする水噴霧式消火器具である。
また、前記手動加圧供給部3には、手動操作により前記水収容部1内を加圧する加圧ポンプが用いられており、この加圧ポンプは手動加圧操作部8を操作することで前記水収容部1内の水を加圧し前記水送出管部2へ圧送する。
また、前記水収容部1にはポリ容器が使用され、このポリ容器には、持ち運びを可能とすると共に、図2に示すとおり前記水収容部1を肩に担いだ状態での消火作業を可能とするための肩掛け7が設けられている。
また、本実施例は図4に示すとおり、前記水収容部1としてペットボトルを使用すると共に、前記水送出管部2,前記手動加圧供給部3,前記接続管部4,前記ノズル部5及び放水操作部6が一体的に形成されたスプレーヘッドSを使用しても良い。
以下に各構成を具体的に説明する。
本実施例の水噴霧式消火器具は、消火用の水を収容するための水収容部1と、この水収容部1の水を送出するための水送出管部2と、前記水収容部1内の水を手動で加圧し、前記水収容部1内に設置された前記水送出管部2へ送り出すための手動加圧供給部3と、前記水送出管部2から水を霧状に噴出するノズル部5までを連通接続する接続管部4と、前記ノズル部5からの放水を操作する放水操作部6よって構成されている。
具体的には、前記水収容部1として、ポリエチレン若しくはポリプロピレンを素材としたポリ容器を使用することができる。本実施例では、このポリ容器を担いだ状態で消火作業を行えるように水収容部1に肩掛け7を設けられている。この肩掛け7の両端は、図1に示すとおり、前記水収容部1の上面両端部に適宜な部材で固定される。図中、符号9は、キャップ付き開口部である。
前記水収容部1の内部には円柱状の手動加圧供給部3が設けられており、この手動加圧供給部3は、該水収容部1の上面に設けられた手動加圧操作部8を上下に繰り返し動かすことで前記水収容部1に収容された水を加圧し、加圧された水は前記水収容部1内に配設される水送出管部2へ圧送される。水収容部1から水送出管部2へ圧送された水は、前記水送出管部2と水の噴射口であるノズル部5の間を連通接続する接続管部4へ送られ、放水される水量を調節する放水操作部6を操作することにより、水を霧状に噴出する前記ノズル部5から放水される。
なお、本実施例では図1を基本構成として示したが、前記水送出管部2,前記手動加圧供給部3,前記接続管部4,前記ノズル部5及び放水操作部6を一体的に形成したスプレーヘッドSを用いても良い(図3参照)。スプレーヘッドSを使用する場合、ノズル部5の下方に設けられたレバーLが、手動加圧操作部8及び放水操作部6両方の役割を兼ねる。
また、スプレーヘッドSを使用する場合には、前記水収容部1として、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)を素材とするペットボトルを使用する。このペットボトルとしては、例えば一般的に市販されている2リットルサイズと900ミリリットルサイズのものを使用できる(図4参照)。
本実施例は上記のように構成したから次の作用効果を有する。
水収容部1としてポリ容器を用いる場合、肩掛け7が設けられていることから持ち運びが容易となり、出火時の状況に応じて素早い消火対応が可能となる。
また、ノズル部5が送出された水を噴霧状に放出するよう構成されていることから、延焼箇所へ均一に放水することができ、限られた水量でも効率的な消火作業が可能となる。
また、スプレーヘッドSを使用する場合には放水操作が加圧操作を兼ねるため、水収容部1の水をノズル部5へ送出する操作を同時に行うことになり、一層迅速な消火作業が可能となる。
また、本実施例では消火剤を一切使用せず水のみで消火を行うため、消火剤に含まれる粉状物質で消火作業後の部屋が汚れることはなく、この粉状物質を吸い込むことによる人体への影響を懸念する必要もない。
また、本実施例は小学校1年生程度の知識があれば取り扱うことができるくらいに操作方法が非常に簡易であることから、消火剤の噴射若しくは放水までに幾つかの手順を経なければならない取り扱いが難しい消火器具と異なり、実用性に優れる。
また、部屋の種類に応じて本実施例の消火器具を選択して設置することで(具体的には、炊事場等日常的に火を扱う場所には水収容部1の容量が大きい図1に示したタイプの消火器具を設置し、火の気がない部屋であれば図4に示したスプレーヘッドSのタイプを設置し、部屋の大きさに応じて900ミリリットル若しくは2リットルの水収容部1を選択する。)、想定される火災の規模に対応する防火対策をとることができる。
尚、本考案は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜決定し得るものである。
【符号の説明】
1 水収容部
2 水送出管部
3 手動加圧供給部
4 接続管部
5 ノズル部
6 放水操作部
7 肩掛け
S スプレーヘッド
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例えば
住居では各部屋ごとに手動式ポン部を1箇配置
10秒~30秒で消火する。
◆火災は90%減少出来ます◆
学校や町工場等では2~3箇配置し、
出火から10~30秒で消火する。
気付く(発見)が1~2分遅れたら、
水道分岐のゴムホース付き水噴霧器放射で消火します。
◆日本の国内や世界の国々から90%火災を減少させることが出来ます◆
水道が遠い場所は背掛け手押し(水噴霧器)
身近に有る機材で安価に短時間に消火出来ます。
【図1】本実施例の正面図

【図2】本実施例の使用説明図

【図3】本実施例のスプレーヘッドSの構造を示す概略説明図

【図4】本実施例の水収容部1にペットボトルを用いた概略説明図

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